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音大受験の勉強や準備はどうする?分かりやすく丸わかり解説

大学の校舎のイラストを背景に楽器のイラストを描いています。 クラシック雑学
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音大に行きたいなと考えている、そこのあなた。

中学や高校から吹奏楽部や合唱部に入って音楽に目覚めた、ヴァイオリンやピアノを習っていて音楽の道に進みたいと考えた、社会人だけど音楽を学びたいなど、音大に行きたい理由は様々。

私の場合は、中学から吹奏楽部でクラリネットを吹き始め、高校1年の時に音楽で大学に行ければいいなと思ったことがきっかけでした。

それで、たまたま地元の大学の音楽科で講師をしていた親戚に相談し、レッスンの先生を紹介してもらって音大受験の準備を進めました。

いろいろ教えてくれる人が自分の周りにいれば悩むことはないでしょうが、このように都合の良い人はなかなかいないもの。

実際に音大受験をするとなったら、どんな準備をして何を勉強すれば良いのかなかなか分からないですよね。

だからといって、何も準備せず受験しても音大に合格することは出来ません。

この記事では、音大受験に必要な勉強とやっておくべき準備などについて分かりやすく解説します。

音大受験の勉強や準備はコレ

クマが考え事をしている画像です。

音大受験を考えるクマ

まず、音大受験に向けて始めにやっておきたい準備はこの3点です。

  • 自分の専攻を決める。
  • 受験科目を調べる。
  • どこへレッスンに行くか決める。

この3点がしっかりと決まれば、あとは頑張って勉強・練習するのみです。

では1つずつ見ていきましょう。

自分の専攻を決める

まず、自分の専攻を決めましょう。

ピアノにするか、声楽にするか、あるいは弦楽器、管楽器、打楽器、作曲、指揮、または音楽学、音楽教育、音楽幼児教育、音楽療法、リトミックなどなど、音楽の専攻は楽器演奏以外にも色々あります。

その他、ミュージカルやジャズ、ロック・ポップスなどのコースを設けている学校もアリ。

いろんな音大のホームページを見ると、その学校に設けられている専攻が載っています。

自分が1番やりたいものは何なのかを考えましょう。

また、ピアノやヴァイオリンを専攻にしたい場合、この2つの楽器は習得にある程度の年月が必要なので、全くの初心者であると難しくなります。

高校生または社会人の時点でピアノやヴァイオリンをやったことがないのであれば、別の専攻にすることをおすすめします。

受験科目を調べる

音大受験に必要な音楽科目は次の7つです。

  • ★専攻実技
  • ★副科ピアノ(ピアノ専攻の人以外)
  • ★楽典
  • コールユーブンゲン
  • 聴音
  • 新曲視唱
  • 和声・対位法(作曲と指揮専攻の人のみ)

なんだかよく分からない、と思われたかもいるかもしれませんが、1つ1つ見ていきましょう。

ちなみに、★は全ての音大の試験で行われていますが、それ以外の科目は学校によって変わります。

自分の専門となる「専攻実技」

専攻実技試験は、何かの楽器専攻の場合はスケール(音階)と曲を演奏することが多いですね(スケールなしで曲のみの場合もあります)。

スケールは、本番当日にその場で「〇〇調を演奏してください」と試験官から指定される事が多く、曲は課題曲がある場合や自由曲だけで良いことも。

また、ピアノ専攻は暗譜で演奏しますが、それ以外の楽器は譜面を見て演奏できる事が多いですね。

その他、作曲や指揮専攻の場合は、ある課題を元に制限時間内に実際に作曲するような試験が行われます。

学校により実技試験内容は違いますので、自分が受験したい学校の試験要項を見て確認しておきましょう。

ルミ
ルミ

多くの学校で過去の試験内容をホームページで公開しているので参考になりますよ。

ピアノ専攻以外の必須「副科ピアノ」

この試験は、ピアノ専攻以外の人は全員受ける必要があります。

しかしピアノ専攻ほどレベルは高くなく、ある程度ピアノが弾ければ大丈夫です。

ルミ
ルミ

音大受験をすることになってから初めてピアノを習い始める人もいますが、そういう場合も頑張れば何とかなります。

この試験も、課題曲がある学校と自由曲で良い学校に分かれます。

また、ピアノ試験はたいてい暗譜ですが、学校によっては副科ピアノは譜面を見ても良い、という所もありますよ。

実はこの記事を書くにあたって調べてみたのですが、最近では副科ピアノの試験をなくす音大が出てきているようです。

まだまだ副科ピアノの試験を実施するところが多いですが、どうしてもピアノはダメだという方はそういう学校を探すのも1つの手ですね。

音大受験性の必須科目「楽典」

楽典の本の写真画像です。楽典の本

楽典ドリルの写真画像です。楽典の問題集

この科目は、音大受験生全員の共通科目です。

楽典とは、音名の事や、楽譜の記号や音楽用語、音符、リズム、音程、長調・短調についての知識などなど、音楽の基本的な要素の勉強の事で、頑張れば1年程で身に付けられます。

ちなみに、上の画像は私が使っていた楽典の本と問題集です。

黄色の楽典の本は、広く使われている定番のものですが、現在は他にも良いテキストが販売されているので、教わる先生がすすめるものを使うようにすると良いでしょう。

また、水色の楽典問題集は現在でもよく使われているものですが、これ以外にもたくさんあります。

ルミ
ルミ

出来るだけたくさんの問題集をこなすことで、力が付きます。

また、楽典のスマホアプリなどもあります。

アプリだけでは受験対策として不十分ですが、空き時間などにゲーム感覚で学ぶのも気分転換によさそう。

ちなみに、音楽用語を勉強する際にはこちらの音楽用語一覧表が役に立ちますよ。

また、音楽用語アプリをインストールすれば、あなたのスマホが音楽用語辞典に。

音楽用語アプリのご紹介はこちらの記事からどうぞ。

 

音・リズム・和音の聴き取り「聴音」

聴音は、ピアノで弾くメロディーやリズム・和音を聴き取って楽譜に書く試験で、大体8~16小節くらいの長さのものが試験として出されます。

聴音のレッスンを受けるのと同時に、聴音試験のためのCDなども色々ありますのでそれも出来るだけこなしましょう。

歌その①「コールユーブンゲン」

コールユーブンゲンの本の写真画像です。

コールユーブンゲン

コールユーブンゲンとは「合唱練習曲」という意味で、楽譜を読む力を向上させることを目的とし、ほとんどの音大受験生がこれを練習しています。

そして、多くの音大の受験科目となっています。

上の画像は、私が高校生の頃実際に使っていたコールユーブンゲンの本です。

ちなみに、中身はこんな感じ。

コールユーブンゲンの本の中身の写真画像です。

コールユーブンゲンの中身

受験の時には、この1冊の中から当日その場で「○番を歌ってください」と指示され、音名で歌います。

ルミ
ルミ

最初にちょっとだけピアノの音を出してくれますが、伴奏は弾いてもらえないので無伴奏で歌います。

「歌なんて歌えない」と思う方もいるかもしれませんが、この試験は歌唱力ではなく、音程やリズム、拍子や拍の長さなどを正しく習得出来ているかという事を審査するもの。

だから、きれいな声で歌えなくても問題ありません。

受験まで繰り返し歌って練習することが大切です。

歌その②「新曲視唱」

これは、新曲視唱(しんきょくししょう)と読みます。

試験会場で、初見(全く知らない初めて見るもの)の8~16小節ほどのメロディーの楽譜を渡され、1分くらいその楽譜の拍子や音などを確認する時間をもらいます。

その後、試験官の前でその楽譜を音名で歌うという試験。

歌い始めに、試験官が少しだけピアノで音を出してくれますので、それを聴いてピアノ伴奏なしでそのメロディーを歌います。

これもコールユーブンゲンと同じで、音程やリズム、拍の長さなどが正確に感じ取れているかという点を審査されます。

ルミ
ルミ

コールユーブンゲンと違う点は、試験のために前もってその楽譜の歌を練習できない、ということですね。

新曲視唱の楽譜はその試験のために作られたオリジナルの物なので、どういうメロディーの譜面が出るかは試験当日のその時まで全く分かりません。

いきなり渡された知らない曲をすぐ歌うなんて出来ない、と思うかもしれませんが、日頃コールユーブンゲンをしっかり練習しておけばそんなに難しいものではありません。

また、新曲視唱用の問題集も多く売られていますので、それで十分に訓練しておく事が大切ですね。

作曲・指揮専攻の科目「和声・対位法」

和声や対位法は、作曲や指揮を専攻する人に必要な勉強です。

これは楽典よりさらに難しい音楽理論の勉強で、受験の時にはこれらを元にした課題を制限時間内に行います。

また、先ほど「新曲視唱」について説明しましたが、作曲専攻は「新曲視奏」がある場合があります。

これは、初見のピアノの楽譜をその場で1分ほど見て確認し、その後試験管の前でピアノで弾く、というものです。

ルミ
ルミ

作曲専攻にする場合は、副科ピアノよりも高いピアノ力が求められる傾向がありますね。

レッスンに通う

今までご紹介してきた音大受験に必要な受験科目ですが、これらを独学で習得することはかなり難しいのでレッスンに通う必要があります。

それも、普通のおけいこ事レベルのレッスンではなく、音大受験に対応してくださる先生の元で学ばなければなりません。

では、どういう所へレッスンに行って先生はどうやって見つければいいか、いくつか例をあげてみます。

音大受験対応の教室や予備校に行く

まず、あなたの住んでいる地域に音大受験に対応している音楽教室や予備校があるか探してみましょう。

「音大、受験、対策、〇〇(あなたが住んでいる地域名)」でネット検索してみてください。

ヒットするものがあれば、そこに問い合わせて相談します。

音大受験に対応している所であれば、ピアノ、楽典、聴音、コールユーブンゲンなど一通りの科目はそこで教えてもらえるでしょう。

また、見つけた教室で自分が希望する専攻のレッスンを行っていない場合は、その事を伝えれば先生を探してもらえるはずです。

現在趣味でレッスン通いしている場合

もし現在ピアノその他の音楽のレッスンに趣味として通っているのであれば、まずその先生に音大を受験したい事を伝えるといいですね。

その先生が音大受験に対応しているのであればそのままレッスンを継続すればいいですし、そうでない場合は新しい先生を紹介してださるでしょう。

中学生だったら音高を目指す手も

あなたがもし中学生なのであれば、音高(音楽高校)の入学を目指すのも良いです。

音高は、音楽専門の高校である場合と、一般高校に音楽科が併設されている場合があります。

ルミ
ルミ

音高の受験も、さきほど説明した音楽受験科目の勉強が必要ですが、内容は音大受験ほど難しくはありません。

また、音高は学校の授業が音大受験に向けたものなので、そのまま学校でまじめに勉強・練習すれば、特別にレッスンに通う必要はありません。

その他音大の付属高校もあるので、そこに入ればよほど成績が悪くない限りその音大へ入学する事が出来ます。

音高受験を考えるならば、「音高、受験、対策、〇〇(あなたが住んでいる地域名)」でネット検索してみましょう。

レッスンを受ける所が見つからない場合

中には、「ネット検索してみたけど音大受験のレッスンをしてくれる所が見つからない」という方もいるかもしれません。

その場合は、あなたの学校の音楽の先生に相談してみましょう。

中学・高校の音楽の先生は音大を卒業した人なので、あなたの1番身近な音大卒業者であると言えます。

生徒に相談されれば、その先生がよほどイヤなヤツでない限り相談に乗ってくれるはず。

音大受験のためのレッスンをしてくれる先生を探してくれたり、分からない事があれば教えてもくれるでしょう。

オンラインレッスンについて

あなたが住んでいる近くに先生が見つからない時は、オンラインレッスンを受けるのも良いでしょう。

ただ、楽典やコールユーブンゲン、聴音などはオンラインレッスンでも良いですが、専攻実技やピアノなど楽器を演奏するレッスンはやはり対面レッスンがおすすめですね。

オンラインの場合、細かい部分まで把握出来ないこともありますし、楽器で演奏している音の繊細な部分を感じ取ることも難しくなります。

ルミ
ルミ

直接でないと伝えられない事もあるので、楽器のレッスンはぜひ対面レッスンにしましょう。

それが難しい場合は、普段はオンラインでレッスンし、1ヶ月~2ヵ月に1回くらいは先生の所へ行って対面レッスンをしてもらうといいですね。

楽典などのレッスンでしたら、椿音楽教室がおすすめです。

こちらの音楽教室は、音大受験のための楽典や聴音・コールユーブンゲンなどのソルフェージュレッスンに対応していますし、オンラインレッスンも行っています。

先生方も良質な方がそろっていますので安心ですよ。

では次に、音大の一般受験科目について見ていきます。

音楽以外の受験科目は?

音大の一般受験科目は、国語、英語の所が多いです。

中には、英語または他の外国語のみの音大や、一般科目はなく小論文と音楽科目のみ、という所もあります。

ルミ
ルミ

私がいくつか受けた音大の内の1校は、英語の試験の時に辞書の持ち込みがOKでした。

学校によって受験科目や試験内容が異なりますので、事前に調べておきましょう。

その他やっておいたほうが良いこと

これまでは音大受験科目やレッスンについてご説明してきましたが、その他にも大切なことがありますので、それについてご説明しますね。

音大の講習会に参加しましょう

各音大は、夏と冬に「講習会」を行っています。

ぜひ、自分が受験を希望する学校の講習会に参加しましょう。

条件は特になく、誰でも参加可能。

講習会では、専攻実技のレッスンや楽典、聴音、視唱などの授業も受けることが出来ますし、その大学の受験傾向も教えてもらえます。

また、講習期間中に一緒に参加している人と友達になって、お互い励まし合ったりする仲間を作ることも出来ますよ。

各音大のホームページを見ると詳しく書いてありますので、調べてみましょう。

学費がどれくらいかかるか調べておく

学校によって少し差がありますが、私立の音大は学費が高いです。

裕福なご家庭ならば特に問題ないと思いますが、一般家庭の方であると負担に感じる場合も。

医大や歯大ほどではありませんが、一般の私大よりも高いと思っておきましょう。

ルミ
ルミ

私の両親も目を回し何とか準備してくれました。感謝。

しかし、学費が高いから音大への進学をあきらめる、となってしまっては悲しいですよね。

その場合は国公立です。

国公立であれば1年の授業料は私立の音大の5~6割ほどで済みます。

しかし学校の数がかなり限られて、難しくなるという問題も。

そうなったら別の考え方をしましょう。

音大の学部といえば通常は音楽学部ですが、国公立の「教育学部の音楽科」も受験校の候補に加えると、選択の幅が広がります。

ただし教育学部の音楽科だと、演奏家になるというよりも音楽の先生を目指す勉強が中心になりますね。

その他、奨学金を受けて音大に行くのもアリ。

優秀であれば返還不要の奨学金を設けている音大もありますので、色々調べてみましょう。

地元以外で受験する場合

私もそうでしたが、受験を地元以外でする場合、試験の2,3日ほど前から受験校の近くに宿泊する必要があります。

その滞在中に困るのが、楽器の練習場所です。

音大受験ですと楽器の練習が必須なので、宿泊施設に滞在中も練習をしなければいけません。

それに備えて、練習場所の確保をしておきましょう。

宿泊所や受験校の近くにある音楽教室や音楽スタジオを、ネット検索して調べて予約しておくと良いです。

ルミ
ルミ

受験校が自分の学校の練習室を使わせてくれる場合もあるので、調べてみるといいですよ。

まとめ

今回は、音大の受験に必要な勉強や準備についてご紹介しました。

小さい頃からピアノを習ってきた人であれば、ピアノレッスン中に簡単な聴音をしたり楽典の基礎的を教わるので、それほどハードルは高くないでしょう。

でも、ピアノや音楽レッスン未経験の人の場合は「大変だな」という印象を持ってしまったかもしれませんが、1つ1つコツコツと準備していけば大丈夫です。

また、音大受験のための準備期間としては早ければ早いほど良いのですが、出来れば2年間くらいは確保したいところですね。

楽典などは頑張れば1年くらいで何とか身につきますが、その他の受験科目もあるので1年だけではあまり余裕があるとは言えません。

しかし、人によって条件や持っている実力も違いますので、1年くらいで間に合う場合もあるでしょう。

ちなみに、私は高校1年生の夏から始めました。

最初に行ったのは、楽典・聴音・コールユーブンゲンや視唱を教えて下さる先生の所で、初めてその先生に挨拶したときのことを今でも覚えています。

その後すぐにクラリネットの先生を紹介してもらってレッスンを始め、高校2年生からピアノレッスンを始めました(ちなみにピアノは中学3年生まで習っていました)。

とにかく、音大を受験したいのだったら、準備は出来るだけ早く始める方が有利です。

思い立ったらすぐに音大受験対応している所を調べて、レッスンを開始しましょう。

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