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楽譜の読み方を勉強しよう。初心者の方でも早く読めるコツは?

楽譜の背景がある画像です。 音楽通論
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音楽に欠かせない楽譜。

楽譜がスラスラ読めれば演奏もスラスラ~と出来そう、なんて考えたり。

でも、楽譜が読めなくても耳コピで演奏は出来る、という方もいるかもしれませんね。

でも1曲を完全に耳コピするのは簡単なことではありません。

耳コピする=曲を丸覚えしているということなので、音楽の再現を記憶だけに頼ることになります。

それはある意味かなりの技術が必要ですし、音楽の初心者であればなおさら難しいです。

それよりは楽譜を読めるようになる方が楽ですし、楽譜が読めれば記憶だけに頼らなくても音楽を目で見て把握することが出来ます。

これを機会に、あなたも楽譜スラスラマスターを目指してみましょう。

今回は、音楽の初心者の方のための楽譜の読み方をご紹介します。

楽譜の読み方。初心者の方向け基礎知識

では、楽譜の読み方を見ていきます。

最初に楽譜に書かれている記号について簡単に説明しますね。

ト音記号とヘ音記号

ト音記号とヘ音記号が書かれた画像です

ト音記号とヘ音記号

楽譜には音の高さを表す音部記号という記号が書かれています。

音部記号にもいくつか種類がありますが、最も多く使われているのが上の画像にあるト音記号とヘ音記号。

ト音記号はピアノの真ん中辺りの鍵盤から上の音、ヘ音記号はピアノの真ん中辺りの鍵盤から下の音を表すことが多いです(ピアノ鍵盤のちょうど真ん中辺りは、ト音記号・ヘ音記号の表記が多少入り混じります)。

ルミ
ルミ

ピアノの楽譜だと、基本的にト音記号が右手、ヘ音記号が左手となっています。

では、楽譜の記号の基本が分かったところで、早速読み方を説明していきますね。

1番の基本。ト音記号の読み方

ト音記号でソの音が書かれた画像です

楽譜は5本の線が書かれていて五線譜と言われます。

線は、下から第1線、第2線、第3線、第4線、第5線と呼ばれ、線と線の間のところは下から第1間、第2間、第3間、第4間と言います。

そして、上の図の左端にある記号がト音記号です。

ト音記号を書くときは、上の図の赤丸が付いている第2線上からうずまきを描くように書き始めます。

このト音記号を書き始める第2線上の音が、ピアノ鍵盤の真ん中の「ソ」になります。

ピアノの鍵盤で言うと次の画像の位置です。

真ん中のソに印を付けたピアノ鍵盤の画像です

ルミ
ルミ

ト音記号の「ト」はハニホヘトの「ト」です。「ト」は日本語で「ソ」のことです。つまり、ト音記号はソの位置を示した記号という意味なんですよね。

生徒さん
生徒さん

だからト音記号って言うんだね。

この第2線上の音が「ソ」ということを覚えましょう。

この「ソ」を基準にして楽譜を読むと、第2線と第3線の間の音が「ソ」のすぐ上の音になる「ラ」、第2線と第1線の間の音が「ソ」のすぐ下の音になる「ファ」になります。

ファ、ソ、ラの音符が書かれた楽譜の画像です

このように、楽譜の音は線の上の音→線と線の間の音→線の上の音→線と線の間の音~という風に音が順番に並んでいます。

では「ソ」の音を基準にして、五線譜に書かれた音符と、それをピアノの鍵盤で示したものを見てみましょう。

ドから上のドまでの音符が書かれた楽譜です。

ピアノ鍵盤上に音名を書いた画像です

この8つの音が真ん中の音域です。

この8つの音符で、一番下の「ド」の音を見ると、第1線よりも下に短い線が1本書いてあってその上に音符が書いてありますね。

ト音記号の楽譜にドが書かれた画像です

このように、音を表すのに5本の線だけで足りない場合は、短い線を書き足して音符を書きます。

では、さっきの真ん中の音域からさらにその上の音域を見てみましょう。

上のドからさらに上のドまでの音符を書いた五線紙

ピアノ鍵盤上に音名を書いた画像です

先程のものより1オクターブ上の音域です。

この楽譜にも線が足されている音符が3つありますね。

ト音記号の楽譜にラ、シ、ドが書かれた画像です

高い音を表す時も、低い音を書く時と同様に線が足りなくなる時があります。

生徒さん
生徒さん

そういう時も線を書き足すんだね。この場合は第5線の上に書いてあるね。

ではもっと高い方の音を見ていきましょう。

更に高いドの音からソまでの音を書いた五線紙の画像です

ピアノ鍵盤上に音名を書いた画像です

真ん中のソから見て結構高い音になりました。

このくらいの音域の音になると、第5線の上に何本も線を書き足します。

ここに載せた音は線を4本書き足した音までですが、もっと高い音になれば書き足す線もさらに増えます。

ルミ
ルミ

最初のうちは、ぱっと見なんの音だか分からないこともありますが、見慣れてくれば分かるようになってきます。

でも、音が高くなるのにその分線を書き足すといっても限界があります。

もっと高い音の場合はまた別の記号を書くことがありますが、楽譜を読む初心者の方でしたらとりあえずここまでが理解出来れば十分です。

では今ご紹介したト音記号の楽譜上の音符と、ピアノ鍵盤上の音を合わせて見てみましょう。

真ん中のドから1オクターブ間の楽譜です。

第2間のドから1オクターブ間の楽譜です。

高音のドから1オクターブ間の楽譜です。

ピアノ鍵盤上に2オクターブ半文の音名を書いた画像です

一般的によく使われる真ん中のドから上の音域は、大体このくらいの範囲ですね。

次はヘ音記号の読み方を見ていきましょう。

低い音域を表すヘ音記号の読み方

ヘ音記号でファの音が書かれた楽譜です。

上の図の左端にある記号がヘ音記号です。

記号の右側にある点が2つが第4線を上下から挟んでいますね。

その第4線上にある音が、下のピアノの鍵盤上に青い印を付けたファの音です。

ソとファの鍵盤に印をつけたピアノ鍵盤の画像です。

ト音記号で出てきたソの音にも赤い印を付けましたが、それよりも下にありますね。

例外もありますが、ヘ音記号はピアノの鍵盤の真ん中より下の音を表すことが多いです。

ピアノであれば左手用の楽譜は大抵ヘ音記号で書かれていますし、チェロやファゴットなど低音担当の楽器の楽譜もヘ音記号で書かれていることが多いです。

ヘ音記号は第4線上の音が「ファ」であるということを覚えてください

ルミ
ルミ

ヘ音記号の「ヘ」は、ハニホヘトの「へ」。

生徒さん
生徒さん

「ファ」は日本語で「ヘ」と言うからヘ音記号と言うんだね。

では、ヘ音記号の楽譜とピアノの鍵盤上の音域を見てみましょう。

まず「ファ」の音を基準にして、五線譜に書かれた音符とピアノの鍵盤の音にドレミ~を照らし合わせてみます。

↓のドから1オクターブ間の楽譜です。

ド~オクターブ上のド、ソに印を付けたピアノ鍵盤の画像です。

真ん中のソから結構低い音域まで来ましたね。

あともう少しだけ下の音符を見ていきます。

低いドから1オクターブ間の音符の画像です。

低いドから1オクターブ間の鍵盤に印を付けた画像です。

真ん中のソから2オクターブ以上下まで音が低くなりました。

生徒さん
生徒さん

五線譜の第1線より低い音には、ト音記号の高い音の時と同じように線が書き加えられているね。

ルミ
ルミ

この辺になるとかなりの低音域です。

では今ご紹介したヘ音記号の楽譜上の音符と、ピアノ鍵盤上の音を合わせて見てみましょう。

下のドから1オクターブ間の楽譜です。

低いドから1オクターブ間の音符の画像です。

ヘ音記号の一般的な音域だとこのくらいです。

では次に、音符に変化記号が付いている場合の読み方を見ていきましょう。

変化記号が付いている楽譜

音符には音を読み替えるための記号が付いている場合があります。

シャープ(#)、フラット(♭)、ナチュラル(♮)という3つの変化記号について見ていきましょう。

シャープ(#)が付いた音符の読み方

#はシャープと読み、音を半音上げるという意味です。

最初に出てきた真ん中のソにシャープを付けてみました。

楽譜とピアノの鍵盤で表すと以下のようになります。

ソのシャープの楽譜です。

ソのシャープに印をつけたピアノの鍵盤画像です。

真ん中のソに赤印を付けて、ソにシャープを付けたものに黄色の印を付けました。

画像にある矢印のように、シャープを付けた音は何も付いていない音から半音上げます。

フラット(♭)が付いた音符の読み方

♭はフラットと読み、音を半音下げるという意味です。

最初に出てきた真ん中のソにフラットを付けました。

楽譜とピアノの鍵盤で表すと以下のようになります。

ソのフラットの楽譜の画像です。

ソのフラットに印をつけたピアノの鍵盤画像です。

真ん中のソに赤印を付けて、ソにシャープを付けたものに紫の印を付けました。

ピアノ鍵盤の画像にある矢印のように、フラットを付けた音は何も付いていない音から半音下げます。

ナチュラル(♮)が付いた音符の読み方

♮はナチュラルと読み、音を元に戻すという意味があります。

ルミ
ルミ

#や♭で音が半音上がったり下がったりした音を、記号が何も付いていない元の音に戻す、という意味ですね。

下の画像を見てみましょう。

1小節間に音符が書かれた楽譜の画像です。

2番目の音のソはシャープが付いているので普通のソを半音上げて、4番目の音のソにはナチュラルが付いているので普通のソに戻します。

ナチュラルはこういう感じで使います。

決められた音に♯や♭を付ける「調号」

変化記号をその都度いちいち書き込むのは大変なので、最初からどの音にシャープを付けるとかフラットを付けるとか決められているものを調号と言います。

調号が書かれた楽譜の画像です。

生徒さん
生徒さん

上の画像の赤丸で囲んだものが調号なんだね。

この画像の調号はファとドにシャープが付いているので、この楽譜は1つ1つの音符にシャープが付いていなくてもファとドが出てきたら必ずシャープを付けます。

ルミ
ルミ

この調号の機能は、楽譜の途中で変更の指示がない限り最後まで続きます。

一時的に♯や♭を付ける「臨時記号」

次は臨時記号についてです。

臨時記号が書かれた楽譜の画像です。

この楽譜の調号はシャープをファとドに付けるという意味で、本来これ以外の音には何もつけなくていいはずですが、1小節目の3つ目の音「ラ」にフラットが付いています。

このように、調号には入っていないけど、個別の音符に変化記号が付いているものを臨時記号と言います。

生徒さん
生徒さん

じゃあ、上の楽譜の場合は「ラ」が出てくるたびにフラットを付けるの?

ルミ
ルミ

臨時記号が有効なのはその記号が付いている1小節間の中だけで、次の小節になったら臨時記号が付いている同じ音が出てきても音は変化させず演奏します。

上の楽譜だったら、ラにフラットを付けるのは臨時記号が付いている小節の中だけで、次の小節になったらラにフラットは付けません。

※臨時記号が付いている次の小節になったら、臨時記号の有効性はなくなりますが、上の画像のようにもう♭の機能はありませんよ、という念押しの意味を込めて♮を付けることが多いです。

楽譜をなるべく早く読む方法

一通り楽譜の読み方はお伝えしましたが、それでも素早く音を読むのはなかなか難しいですよね。

生徒さん
生徒さん

音を1つ1つ数えながら読むと、どうしても時間がかかっちゃう。

そういう場合はこれを覚えましょう。

ト音記号の音の覚え方

音の並び方を下のように丸覚えしてみましょう。

  • 五線譜の線と線の間の音は下から「レ・ファ・ラ・ド・ミ・ソ」
  • 五線譜の線の上の音は下から「ミ・ソ・シ・レ・ファ」

図で表すとこんな感じです。

ト音記号の音符の読みの簡単な覚え方の画像です。

線の間の音は「レファラドミソ」、線の上の音は「ミソシレファ」。

これを呪文のように唱えて覚えてしまえば、五線譜にくっついた音符は読みやすくなります。

ヘ音記号の音の覚え方

ヘ音記号の場合はこのように覚えましょう。

  • 五線譜の線と線の間の音は下から「ファ・ラ・ド・ミ・ソ・シ」
  • 五線譜の線の上の音は下から「ソ・シ・レ・ファ・ラ」

図で表すとこのような感じです。

ヘ音記号の音符の読みの簡単な覚え方の画像です。

線の間の音は「ファラドミソシ」、線の上の音は「ソシレファラ」。 

ブツブツ唱えて、呪文を覚えてしまいましょう。

生徒さん
生徒さん

「ファラドミソシ」、「ソシレファラ」、「ファラドミソシ」・・・。

楽器の練習をする

楽譜をなるべく早く読む方法をお伝えしましたが、その他に楽譜を早く読めるようになる方法と言えば楽器の練習をすることがおすすめ。

楽器の練習をするとイヤでも楽譜を読みますし、練習しながら楽譜を読む実践を重ねることになるので着実に読譜力が付きます。

ルミ
ルミ

先程の方法を使いながら楽器の練習をすれば、かなり効果的ですよ。

生徒さん
生徒さん

楽器の練習をして、楽譜を実際に読む回数を増やすんだね。

もし、まだ楽器をやっていなくて、始めたいけど何の楽器をすればいいか分からない方はこちらの記事を参考にどうぞ。

まとめ

今回は音楽の初心者の方向けに、楽譜の読み方をご紹介しました。

ト音記号とヘ音記号の楽譜が読めればピアノの楽譜も読めますし、その他の大抵の楽器の楽譜の読み方もこれで対応出来ます。

楽譜をスラスラ読むのは、結局のところ「慣れ」です。

楽譜をなるべく早く読む「呪文」を使えばある程度早く読めますが、これも結局のところ慣れと少しの頑張りが必要です。

音楽の初心者だし地道に楽譜を読んで慣れていけなんて今更出来ない、と思われるかもしれませんが大丈夫です。

私の父なんて、60歳手前で楽器をやり始めてスラスラ読めるようになりましたから。

いつからでも何歳になっても楽譜はスラスラ読めるようになりますので、あなたも頑張ってください。

あなたの音楽ライフがより豊かなものになりますように。

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