何かおもしろそうな本はないかなーと探していたところ、興味深い本を見つけました。
タイトルは「音楽家の食卓」。
数人の音楽家についてのお話と、その音楽家にゆかりのある料理について書かれた本です。
クラシック音楽鑑賞がご趣味の料理研究家の方が書かれています。
本の表紙にはおいしそうなお料理の写真が載っていて、本の中をパラパラ見るとカラー写真も多く載っていて楽しそう。
今回は「音楽家の食卓」を読んだ感想をご紹介します。
「音楽家の食卓」の内容と感想
この本の表紙は上の画像のような感じで、おいしそうなお料理の写真が載っています。
本の表紙の下側の端に「料理にスポットを当てるからこそ、音楽家の生き方や旅した足跡、時代背景が見えてくる」と書かれていますが、この言葉にこの本のテーマが語られています。
ではこの本の内容を簡単に説明して、その後に感想やポイントを書いていきます。
音楽・料理・歴史で紡がれた三重奏
この本で紹介されている音楽家は次の11人です。
- J.S.バッハ
- ハイドン
- モーツァルト
- ベートーベン
- シューベルト
- メンデルスゾーン
- ショパン
- シューマン
- リスト
- ワーグナー
- ブラームス
ショパン以外はオーストリア、ドイツの音楽家たちですね。
本の中身は、音楽家の経歴や作品、人間関係など生涯について書かれているのですが、それに本人たちと関りのある料理の話が織り交ぜてあります。
当時よく食べられていた食事やその国の郷土料理、本人の好物、好んでいた飲み物、母親が作っていた料理など。
また、音楽家本人を取り巻く当時の社会情勢の歴史についても書かれていて、西洋史の勉強にもなります。
当時の統治者や貴族たちのお話、その他の偉人についても書かれていますよ。
また、本の中で紹介された料理の写真とレシピが書かれています。
レシピの種類は、メインディッシュとなる料理から、サラダ類、スープ、スイーツなどなど様々。
比較的手軽に作れそうなものから手の込んだレシピまでいろいろありますので、興味がある方は実際に作って当時の音楽家たちに思いを寄せてみるのもよさそう。
また、作曲家本人の生家やゆかりのある場所の写真などが、分かりやすい説明と一緒に多数掲載されています。
読み進めていくと、所々に使われている言葉や人物、歴史上の出来事などの注釈も書かれているので分かりやすいです。
その他、現在も営業している音楽家ゆかりのレストランやカフェのガイドも、カラー写真付きで紹介されています。
ドイツ、オーストリア、フランスのお店が紹介されています。
音楽家たちが実際に通っていたお店や、当時から営業している伝統あるお店が載っていますので、ドイツ・オーストリア・フランスに行く機会があれば立ち寄ってみるとよさそうです。
※この本に掲載されているレストランやカフェの情報は、2020年当時のものだそうです。
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感想:読みやすい文と写真多数で楽しい
普通くらいの厚さがある本なんですが、スイスイとあっという間に読み終えました。
カラー写真が豊富に載っていますし、文章も読みやすいのでとても楽しく読めます。
料理のレシピのページは、実際に作らなくても写真やレシピに寄せてある文章を読むだけで十分に楽しめます。
また、本の中で音楽家たちが引っ越した話や、移動した都市の名前が多く出てきますが、都市の名前を記したヨーロッパの地図が書かれているので、位置関係も分かりやすいです。
音楽をあまり知らない人でも、丁寧な説明で分かりやすいので、載っている写真と照らし合わせながら楽しく読めるでしょう。
とてもよい音楽教養本だと思いました。
印象に残ったポイント
この本を読んだ感想を書いてみましたが、この本のポイントは次の2つですね。
- 音楽家の人生に影響を与えた「料理」について考えさせられ、「料理」を通じて音楽家の新しい側面を知ることが出来る。
- 音楽、料理、音楽史・西洋史について教養を深められる楽しい手引書。
私は今まで、その音楽家の曲がどうだとかそういう事ばかり考えてきて、音楽家が何を食べて育ったのか日頃どんなものを食べていたのかなどは考えたことがありませんでした。
流行した飲み物が元になって出来た曲や、自分の結婚式のお祝いに本人の好物である高価な食材を父親から送られた話とか。
へえ~と感じる興味深い小話もたくさんあります。
もしかしたら、あなたが今まで考えていた音楽家のイメージが少し変わって見えてくる部分もあるかもしれません。
まとめ
今回は、「音楽家の食卓」の本について、内容や感想、ポイントについてご紹介しました。
今まであまり考えてこなかった視点で音楽家のことに思いをはせることが出来たので、この本によってとても有意義な時を過ごせました。
やはり、人間はどういうものを食べて生きてきたかによって、その人間の人生に何かしらの影響があるのでしょう。
また、音楽家たちが当時過ごしてきた時代背景や、生活環境についても深く興味を持つことが出来ました。
今後は音楽の表面的なことだけでなく、こういった教養も高めていくために、西洋史方面のことについても学んでいきたいです。
おすすめの本なので、あなたもぜひ「音楽家の食卓」を読んでみて下さいね。
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