さわやかな朝・曇ってどんよりした朝・気分が乗らない朝とか色々ありますが、やっぱり1日の始まりだし、よい気分でスタートを切りたいのが「朝」ですよね。
それならば、朝クラシックの音楽を聴いてみましょう。
どんな気持ちでも、その時その時の気分にぴったりと寄り添ってくれる幅広い曲想があるのがクラシックのいいところ。
という訳で、今回は朝におすすめのクラシック曲をご紹介します。
色々な4つのパターンに分けてみましたので、その日のあなたの気分で選んでみて下さい。
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では、朝におすすめのクラシックをご紹介します。
- さわやかに過ごしたい朝
- 元気を出したい朝
- 優雅な気分に浸りたい朝
- 静かに落ち着きたい朝
この4つのパターンに分けてみました。
順番に見ていきますね。
清々しくさわやかに過ごしたい朝
朝といえば真っ先にイメージするのは「さわやかさ」でしょう。
朝を明るくさわやかな気持ちで迎えれば、その日1日が良い気分で過ごせそうですし。
という事で「さわやかさ」をイメージした曲を5曲集めてみました。
ウィンナワルツ:美しく青きドナウ
こちらは、ヨハン・シュトラウス2世が1867年に作曲したウィンナワルツ「美しく青きドナウ」。
演奏時間は9分30秒くらいです。
ウィンナワルツの代名詞ともいえる曲です。
この曲は、さわやかな朝か優雅な気持ちで過ごしたい朝のどちらに入れるか迷ったのですが、さわやかな朝タイプのほうに分類してみました。
曲全体が明るくてさわやかさに満ちていますから、朝寝ぼけて角に足の小指をぶつけたとしても笑ってやり過ごせそうな曲。
きっとよい1日のスタートが切れるでしょう。
ペール・ギュントより「朝の気分」
こちらの曲は「ペール・ギュント」という戯曲にグリーグが曲をつけた劇付随音楽で、「朝の気分」はその中の1曲です。
グリーグはその後、劇付随音楽ペール・ギュントを組曲に編曲しています。
朝の気分の演奏時間は4分くらい。
さわやかな朝日が差し込んでくるような雰囲気でいっぱいの曲です。
この曲を聴いて、大雨ザーザーのどしゃぶりの朝を思い浮かべる方はいないはず。
さわやかにお目めパッチリ、良い気分で目覚められるでしょう。
ベートーベン:交響曲第6番「田園」より第1楽章
こちらは、ベートーベンが1808年に完成させた交響曲第6番「田園」より1楽章です。
曲の長さは11分くらい。
とっても牧歌的で明るい曲なので朝にぴったり。
この1楽章の標題に「田舎に到着したときの愉快な感情の目覚め」と付いていますので、自然豊かな風景が広がっているような、のどかさにあふれた曲。
私の勝手なイメージですが、なんとなく和風の朝食が合いそうな感じ。
ゴセック:ガヴォット
こちらの曲は、ベルギー出身の作曲家ゴセックによって作られたガヴォット。
演奏時間は2分30秒くらいです。
ガヴォットとは古典舞曲のことで、この曲は元々バイオリンとオーケストラのための曲ですが、バイオリンとピアノでもよく演奏されます。
全体的にかわいらしく軽やかな感じの曲。
きっと軽やかな足取りで1日が始められるでしょう。
モーツアルト:ピアノ協奏曲第23番より1楽章
次は、モーツァルト作曲ピアノ協奏曲第23番より第1楽章です。
演奏時間は11分くらいで、私が個人的に大好きな曲。
曲全体にさわやかさが満ちていてます。
出だしからさわやかさが際立っていて、心が洗われていくような気持がします。
こんな曲には、サラダやフレッシュジュースのような超ヘルシー朝食が合いそう。
キレイな心でお出かけ出来そうな曲です。
パワー満タン!元気を出したい朝
今日は元気にいきたいとか、朝からパワーを出さなきゃいけないとか、そういう時には勢いや力強さがあって明るい曲が1番。
という訳で古典派やロマン派の中から5曲選んでみました。
メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」より1楽章
こちらの曲は、メンデルスゾーンが1831年から1833年にかけて作曲した、交響曲第4番「イタリア」より第1楽章です。
メンデルスゾーンがイタリアを旅行している中で書かれた曲で、演奏時間は11分弱くらい。
勢い余ってつまづきそうなくらい、生き生きして前向きな感じの曲です。
私の勝手なイメージだと、青空とオレンジがいっぱい、みたいな感じ。
曲の生き生き感に乗せられて、シャワーの水圧を強くしすぎたり朝食をのどに詰まらせたりするかもしれませんが、そのくらいの勢いで元気な朝を始めてみましょう。
ニュルンベルクのマイスタージンガー前奏曲
この曲は、リヒャルト・ワーグナーが1867年に完成させた楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」の前奏曲です。
演奏時間は10分30秒くらい。
中間部に少し細かい動きもありますが、全体的に雄大なエネルギー感にあふれた曲です。
演奏するのも体力をかなり使います。
この曲を聴けば1日のエネルギーがチャージされること間違いなし。
お腹いっぱいに朝食をとって頑張っていきましょう。
アイネ・クライネ・ナハトムジークより第1楽章
次は、モーツァルト作曲のセレナード「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」より第1楽章です。
1787年に作曲された曲で、演奏時間は6分20秒くらい。
モーツァルトの曲の中で最も有名な曲の1つです。
生き生きとした元気な中に、品の良さも含まれた朝にぴったりな曲。
朝のよい景気づけとなってくれます。
ベートーベン:交響曲第7番より第1楽章
こちらの曲は、ベートーベンが1812年に完成させた交響曲第7番より第1楽章です。
演奏時間は14分30秒くらい。
所々静かになる部分もありますが、さあーこれから始めるぞーと前進するような気持ちになれる曲です。
タンタタンタンタタンというリズムが多く使われて、それが曲全体に力強さを与えています。
チャイコフスキー:弦楽セレナーデより第1楽章
元気を出したい朝におすすめなクラシック、最後にご紹介する曲は、チャイコフスキーが1880年に作曲した「弦楽セレナーデ」より第1楽章です。
演奏時間は9分40秒くらい。
曲の冒頭から前へ突き進んでいくような推進力が感じられます。
迷いがあっても、とりあえず進めという気迫が伝わってくるよう。
それでいて、とても美しい曲。
華々しくエネルギーを発揮したい朝におすすめの曲です。
ノーブル風に優雅な気分に浸りたい朝
何となく今日は少し優雅な気持ちで、「丁寧な暮らししています」的な雰囲気で迎えたい朝もありますよね。
お休みで時間がのんびりしている時や、早起きして時間に余裕がある時など。
そんな時はたまにしか食べない高級食パンや、普段使わない高級ブランドカップ、フォーク・ナイフなどのカトラリーで、優雅なクラシックを聴きながら優雅な朝食を。
そんな朝にぴったりなクラシックを5曲ご紹介します。
J.S.バッハ:G線上のアリア
G線上のアリアは、元々はヨハン・セバスティアン・バッハが作曲した管弦楽組曲第3番の第2曲目「エール」という曲を、ピアノ伴奏付きのヴァイオリン独奏に編曲した曲でした。
しかしそのうちに、バッハの管弦楽組曲第3番の第2曲「エール」を「G線上のアリア」と呼んで単独で演奏することが多くなりました。
クラシックで最も人気がある曲の1つで、最初から最後までエレガントさいっぱいのヒーリングミュージックです。
G線上のアリアには、生花を生けた花瓶をテーブルに置いて朝食をとる光景が似合いそう。
きっといつもよりも、朝食が2ランクくらいアップした味のように感じられるはず。
水上の音楽より「アラ・ホーンパイプ」
こちらはヘンデル作曲の「水上の音楽」より「アラ・ホーンパイプ」で、演奏時間は4分ほどです。
水上の音楽は第1・2・3組曲の3部で構成されていて、この「アラ・ホーンパイプ」は第2組曲の2番目の曲です。
水上の音楽は全曲で50分ほどの長大な曲ですが、この「アラ・ホーンパイプ」がとても有名。
この曲は、イギリスの王様が舟遊びするために作られた曲だという逸話がありますので、あなたも王様になったような気持ちで聴いてみるとより優雅感が増すかも。
ヴィヴァルディ:「春」より第1楽章
お次は、ヴィヴァルディ作曲のバイオリン協奏曲第1番「春」より第1楽章です。
演奏時間は3分20秒ほど。
クラシック曲としてはかなりおなじみの曲ですが、聴くとしたら朝が1番似合いそう。
ちょっとおしゃれなサロンなどで聴きたくなるような雰囲気の曲です。
横に執事が控えている大邸宅にいることを想像しながら優雅にふるまって、エレガントな朝をスタートさせましょう。
ボッケリーニ:メヌエット
こちらは、ボッケリーニが1771年に作曲した弦楽五重奏曲より第3楽章の「メヌエット」。
この第3楽章は「ボッケリーニのメヌエット」と言われてとても親しまれ、ピアノでも演奏されます。
演奏時間は4分20秒くらい。
全体的にかわいらしくふわっとした優雅さにあふれる曲です。
いつもより何となくすました感じになって、パンにバターを塗る手つきまでお上品になってしまいそう。
シメのお紅茶を頂く時までお上品にどうぞ。
モーツァルト:クラリネット五重奏曲より第1楽章
これはモーツァルトが1789年に作曲したクラリネット五重奏曲より第1楽章です。
演奏時間は9分30秒ほど。
モーツァルトらしい明るさと優雅さが曲全体にあふれていて、弦楽器の美しいハーモニーとクラリネットの伸びやかで柔らかい音が、曲全体を美しく作り上げています。
ちょっとつま先だって歩きたくなるような上品な気持ちになれます。
しっとりと静かに落ち着きたい朝
しっとりとした静かな気持ちで過ごしたい朝もありますよね。
1晩寝ても疲れが取れなかったとか、何となく気が晴れないとか。
そういう時には静かなクラシックの曲を聴きましょう。
落ち着いた気持ちで過ごせる5曲をご紹介しますね。
ゴルトベルク変奏曲よりアリア
こちらは、ヨハン・セバスティアン・バッハ作曲の「ゴルトベルク変奏曲」よりアリア。
ゴルトベルク変奏曲は冒頭にこのアリアを演奏し、それをテーマとして32個の変奏が演奏され、また最後にアリアを演奏する、という構成になっています。
このアリアがとても静かで繊細で、静かな朝を迎えたいという音楽としてぴったり。
この曲を聴きながら、ロッキングチェアに座って紅茶とマカロンをつまみながらゆったりとした朝を過ごしましょう。
ロッキングチェアやマカロンが用意出来ない時は、座椅子とおせんべいでも構いません。
モーツアルト:クラリネット協奏曲より第2楽章
こちらは、モーツァルトが1791年に作曲したクラリネット協奏曲より第2楽章です。
演奏時間は7分20秒くらい。
この曲は名曲中の名曲の1つです。
少し盛り上がる部分もありますが、基本的に静かでしっとりした雰囲気の曲なので、穏やかに過ごしたい朝にぴったり。
マイナスイオンが100%放出されているような曲なので、何かイヤなことがあっても全て忘れて新しい朝をスタート出来るような気分にさせてくれます。
シューマン:幻想小曲集より「夕べに」
こちらは、ロベルト・シューマンが1837年に作曲した幻想小曲集というピアノ曲集から「夕べに」です。
演奏時間は4分30秒ほど。
最初から最後まで静かで、シューマンらしいロマンティックな美しさがいっぱいの曲です。
何も考えずこの曲にじっと耳を傾けると、聴き終わる頃にはあなたの心は癒しムードで満たされているはず。
一晩寝ても心身ともに疲れが取れていない朝にぜひ聴いてみてください。
J.S.バッハ/グノー:アヴェ・マリア
この曲は、1859年にフランスの作曲家グノーがヨハン・セバスティアン・バッハの曲を元に、歌詞を用いて完成させた声楽曲です。
演奏は3分くらい。
元は声楽曲ですが、バイオリンやチェロその他様々な楽器に編曲されています。
今回はハープの伴奏でフルート版をご紹介。
ハープ伴奏の上でフルートが伸び伸びと気持ちよさそうに演奏します。
心の緊張が解きほぐれていくようにほっとする曲なので、穏やかに過ごしたい朝にぴったり。
タイスの瞑想曲
この曲は、1894年に初演されたマスネ作曲の歌劇「タイス」で演奏される間奏曲で、「タイスの瞑想曲」という曲名で知られています。
演奏時間は4分30秒くらい。
オリジナルはバイオリンのソロとオーケストラで演奏する形ですが、色んな編曲版があり、今回ご紹介するのはフルートのソロとハープ版です。
フルートとハープの組み合わせが、私の中では癒しコンビNO.1ですね。
盛り上がる部分もありますが、全体的に静かでとっても美しく、夢心地になります。
自分の好きな飲み物を片手にゆ~ったりとした朝を過ごしてください。
他にはこんな曲がおすすめ
今回ご紹介した以外にも朝におすすめのクラシックはたくさんあります。
モーツァルト等の古典派や、バッハ、ヘンデル等のバロックは耳触りが優しい音楽が多いので、朝のクラシックに向いていると言えます。
特にモーツァルトの音楽は、聴いていて安らげるものが多いです。
内容にもう少し抑揚があってロマンティック要素があるものを聴きたければ、ロマン派以降(1820年以降くらい)の音楽を聴くとよいでしょう。
このくらいの時代の音楽であれば、音楽の内容にメリハリ感や力強さなどが加わってきます。
まとめ
今回は、朝におすすめのクラシックを20曲ご紹介しました。
静かで落ち着くものから前向きで明るい気持ちになるものなど、朝におすすめのクラシックといっても色んなタイプがあります。
1日の始まりを清々しくそして生き生きとなって、さらに心を落ち着かせて集中力も高めてくれそうな朝のクラシック。
お気に入りの曲をあなたの「朝クラシックリスト」にまとめて、サッと聴けるようにしておくとよいですね。
朝のクラシックが、あなたにとってすばらしい1日の始まりとなることを願っています。
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